• テキストサイズ

シュガー・クッキー【ヒロアカ】

第3章  狩るもの狩られるもの



「さて、皆集まったようだね。

簡潔に言おう、彼らは敵(ヴィラン)でもなければヒーローでもない、ちゃんとした私の古い友人の仲間さ。
これは校長である私が責任をもって保証しよう。

では、なぜ雄英にやってきたのか。

これは初日に話した通り君達の指導の為。
そして【任務】の為この場にいる。
守秘義務の関係いえないが、設備の揃う我が校を拠点に遂行するのが得策なためと、全寮制度を決定する前に通達があった。
 
君達に危険が及ぶ可能性は排除したかったが、避けられる事態を避けないわけにもいかない。
そこで【生徒に危害が及ばない事】と、代わりにウィルを仮免許までの講師としてもらう事で承諾した。
実力はもう分かっていると思う、学ぶ事は多い。

今日の騒動は、【不可解な事が起こった場合の対処の仕方】が見てみたい。という彼の要望を敢行した。
ちなみに教師陣はみんな知ってたから高みの見物さ★彼流のオリエンテーションという所だね。

助けを呼びに来た生徒、SOSを受けたB組には簡単に説明して待機をしてもらい、イレイザーには【もしも】の事態に備えて待機してもらっていた」

「まっ、アクション起こさなきゃ言わず過ごそうとしたがな」


 初日からの丁寧な言葉遣いが嘘のような男らしい口調は、男の風貌によく合っていた。
 コレが素なのだろうか。
 手を腰にあてながら、根津の隣で笑いながら話していた。

 イチはというと、全員が集まる前に突然「ショータおんぶ!」と言うや否や相澤の背中にくっついていた。
 根負けして成されるがままの相澤が疲れ始めると、途中から嫌がるブラドに乗り換えていた。
 担任の違った意味で苦戦した様子を見ると、コレが素なのだろうと何故か納得できた。

 根津がひとしきり説明し終えると、イチはウィルに飛びつき肩車をねだり、定位置なのか慣れたように頭の上で腕を組み顔を置いた。


「ついでにコイツ(イチ)俺が仕込んだから、まぁまぁ強えぇからな」


 こうして見ると顔こそ似ていないが、やはり親子に見えるのは仕方ないと一同は思った。
 雰囲気が一緒。理由としては充分だろう。


「つー訳で、改めてよろしくな!とりあえず腹減ったし昼メシ食おうぜ!!」
/ 129ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp