第1章 chapter 1 -Recognition-
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『よし、行こう』
わたしとアメリーは制服に身を包み地下街に向かう。
「ハンナ副官、アメリーさん こんな時間に地下街に何か用ですか・・・?」
『・・・今日は私たちがここの警備をするから君たちは帰っていいよ』
「いえ・・・ですが・・・」
すると痺れを切らしたのかアメリーが新兵二人に近づいた。
「今日は仕事がしたい気分なのよね~。そんな日もあるでしょう?」
『いつも頑張ってる君たちにご褒美だよ!さぁ今日は帰った帰った!』
「は、はい。ありがとうございます」
新兵たちは首を傾げながらも渋々帰っていった。
「・・・ほら。邪魔者は消えたわよ。」
『ありがとう!アメリー。』
「タイムリミットは新兵の入れ替わる・・・夜明けの前。それまでには戻ってきてよ」
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『リヴァイ!イザベル、ファーラン!行くよ!』
「いきなり来たと思ったら何だよ突然。」
『今から私なりのお礼をしようと思って。
わたしに付いてきてほしい。』
わたしは顔が隠れるフード付きのジャンバーを渡した。
乗り気じゃない3人をわたしは無理やり連れだすと待機させていた馬車に乗り込む。
「・・・お前、こんなことして大丈夫なのか?」
『ばれたら懲戒解雇かな?』
「じゃあなんで俺たちのためにここまでする?」
『なんでって・・・お礼って言ったでしょう?
リヴァイたちがわたしを助けてくれなかったらわたしはきっと無事に帰ることもできなかった。
時間が限られてるし目立てないからこの時間になっちゃったんだけど・・・』
怪訝そうな表情を浮かべたリヴァイはそれ以上喋らなかった。