第13章 瞳に映る【レオナ】
「いらっしゃいませお決まりになりましたらお呼びください」
「…杉谷?」
「…!! レオナさん!?」
「お前、、、帰ってなかったのか」
「はい。。アズール先輩が雇ってくれて。なんとか異世界でも生きていけています」
「そうか…アズールは居るのか」
「はい!お呼びしましょうか」
「ああ」
「かしこまりました!」
帰る方法は結局見つからず学園を卒業した後もこの世界に留まることになったのだが、魔法が使えないのに加えて“異世界人”なんてものは誰も受け入れてくれなかった。
途方に暮れていると街で偶然フロイド先輩に再会してモストロラウンジに連れて行って貰った
何処も雇ってくれず途方に暮れる私に「慈悲の精神ですよ」とアズール先輩はモストロラウンジで働かせてくれるばかりか衣食住を提供してくれたのだ
「失礼します」
「入りなさい」
「支配人、レオナ・キングスカラー様が顔を見たいと」
「分かりました。すぐ行きます」
「はい」
支配人の部屋を出て業務に戻る
少しするとアズール先輩はレオナさんの席につき話し始めた
時折チラッと様子を伺うと悪そうに笑うアズール先輩の表情が見えた
「締め作業だり〜小エビちゃん代わりにやってぇ?」
「まだフロアの掃除残ってるので無理です、それともこっちの掃除しますか?」
「やだぁてか小エビのくせに口答え」
「手動かしてください」
「ちぇ〜」
そうこうしているうちに掃除も終わりアズール先輩の所へ挨拶に行く
「失礼します、アズール先輩片付け終わりました」
「ご苦労さまです。貴方有給消化してないですよね」
「え?あぁはい」
「丁度良いので明日から1週間有給消化してきて下さい」
「なにが丁度いいんですか!?」
ニコリと微笑むアズール先輩、状況が理解出来ずに眉を顰める私
「レオナさんから招待状を預かりました、あなた宛です。
こちらとしてもホワイトな企業だと思ってもらうには従業員に有給消化してもらわないと困りますし、丁度いいですから」
“招待状 杉谷”とだけ書かれた紙が渡される
「あぁ、はぁ、分かりました」
(こんなのでいいのか、、いいのか)
NRC時代を思い出して苦笑いになる