第9章 幸せの形【ラギー・ブッチ】
「やっほ〜監督生ちゃん 」
「ラギー先輩、おはようございます!」
アッシュグレーの髪色が一際小さい体の上で短く揺れているのを見るとついつい声をかけたくなってしまう
いざ声をかければニコッといつもの笑顔で挨拶を返してくれる
「ラギー先輩?大丈夫ですか?」
少し思考に気を取られているとさっきよりぐっと距離を詰め下から大きな瞳が俺を移す
「ああ、大丈夫ッスよ。今日の授業思い出してただけッスから」
「そうなんですね、私は魔法学です。」
「今日は怒られないといいッスね」
「もー、忘れてくださいよ!」
この前の魔法学ではうっかり居眠りをしてしまい、トレイン先生にこっぴどく怒られたらしい後輩に意地悪を言ってみる
「はいはい、遅れるといけないッスからここで」
「はい!また!」
トタトタと走ってクラスに向かっていった監督生を少し見送って自分のクラスに入った
(異世界から来た監督生ちゃんは帰り道を探しているらしい
楽しそうに学園生活を送っているようだけど、ふとした時にここでは無いどこか遠くをみつめている気がする。
そりゃ、家族にも友達にも突然会えなくなったのだから寂しい気持ちもあるだろうけど、、)
「俺達じゃ、俺じゃダメなのかよ」
「Badboy、俺の授業で上の空とはいい度胸だな仔犬」
顔は笑顔なのにクルーウェル先生の目はちっとも笑っていなかった。。