• テキストサイズ

α派について

第4章 夏前の冷たい風


そのままギュッと抱きしめられた。

「今までごめんね、淋しかったでしょう。辛かったでしょう」
帯人が耳元でそう言っている。二人に比べて声が小さくて細い。
その割には少し力が強くて若干痛い。

「淋しくはないよ?KAITOもAKAITOも今はいるし」
若干痛い状態が長引いて徐々に凄く痛く感じて息が辛い。

「俺以外はもう見なくていいんだよ、マスター」
このままだと意識が飛びそうだった。もしかして私は今、締め殺されているのだろうか。


「お前、誰だよ」

KAITOがやってきたようだ。
同じKAITO達なのに何故かKAITOの時だけ少しだけ元気になる。

「俺のアルファから離れろよ!」
KAITOが叫んで帯人を私から引き離す。

俺のって・・・いつから私はKAITOのものになったのだろうか。
また顔が熱くなる。

帯人がKAITOを睨み付けている。俺のとか言うから・・・KAITOがもしかしたら殺されてしまうかもしれない。

「マスターの事、名前呼びする。許せない・・・」

気にする方名前の方ですか?!私は心の中で叫んだ。


「俺でさえ、呼んだことないのに・・・殺す」

ゆらっとKAITOの方に体を動かしていく。このままだと本当にKAITOが殺されてしまう。

KAITOが殺されたらどうなってしまうのだろう。亜種の人たちも消えてしまうのだろうか。

また、一人になってしまうのだろうか・・・


「駄目―!!」
/ 18ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp