第3章 マスターって言ってほしい
私には悩みがある。未だにKAITOが私の事、「マスター」と呼んでくれない事だ。
しかも最近AKAITOがいるようになってから、二人とも私関係なしに楽しんでいる。
とはいえ、毎日喧嘩だけど・・・。なんだかつまらない日々だ。
会社に行っても帰っても・・・何かしていても、まるで買う前に戻ったような気分だった。
それどころかパシリみたいな役割で、二人のアイスと唐辛子を買っては「またこのアイスか、まあもったいないからもらうけどさ」とか「唐辛子より俺はハバネロの方が好きだよ」とか・・・
文句ばかり言う二人。私は疲れていた。
そんなある日、気分転換に会社帰りを少し遠回りして帰った。すると、大きなドームがあり、横には「プラネタリウム」と書かれていた。プラネタリウムなんて珍しいなと思い、私は中に入っていった。
星空がとても綺麗で心が穏やかになっていく。凄く綺麗で何かに取りついたような気分になる。
外に出ると、もう暗くなっていて見上げればたくさんの星がキラキラと輝いていた。
もっと近くで見たい私は公園へ行き、カップルが大勢いる中、小山のてっぺんで夜空を見上げた。
何度見ても綺麗。私は時間を気にせず、星空を眺めていた。