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舞う羽は月に躍る《ハイキュー‼︎》

第8章 螺旋記憶ー従兄妹



あれから直ぐに羽奏は宮城に引っ越した。

羽奏の父さんが生前から書いていた遺言により、宮城に住んでる羽奏の母さん方の爺さん婆さんが未成年後見人をやってくれるそうだ。苗字も変わった。
羽奏の父さんは、ずっと本家から羽奏を逃がしたいって言ってたもんな。
本家様も、病弱な羽奏がバレーで頭角を表して猫可愛がりしていただけで、その足が使えなくなったら、掌を返したように羽奏を見捨てた。
次期当主の羽奏の父さんが、羽奏を本家様の圧力から守っていたわけで、それを失った羽奏が宮城に行くことは俺だっていいと思う。七瀬の爺ちゃん婆ちゃんは、手紙でのやり取りをしているけど、すごく良い人だ。
俺の母さんも、羽奏を引き取っていいと思ってたみたいだけど、"木兎"だと本家様からは逃げられないし、俺と羽奏もギクシャクしていたし。

それ以来、羽奏が俺に連絡をくれることも、"天使"でない羽奏が正月の集まりに来ることもなくて、定型通りの年賀状が届くだけだった。
俺も、羽奏と会ったところで話すこともわかんなかったら、俺から連絡を取ることもなかった。
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