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満開桜

第36章 強がり 綴 甘夢


「ぐふぅ…幸せな時間だった…」
綴『相変わらず甘いものは別腹だな』
「ブラックホールだからね」
綴『ま、元気になったなら良かったよ』
「?ずっと元気だよ?」
綴『嘘つくな。さっき大学で絡まれてから様子がおかしかった。』
「そんなことないよー、綴の勘違いだよー」
綴『めぐの癖、嘘ついてる時は語尾を伸ばしながらほっぺた触ってる』
無意識の癖だ。昔から家族にも言われてきていた。直したつもりだったがまた出ていたのだ。
「さすが、よく見てるね。」
綴『俺、そんなに頼りないか?』
「それはない。でもバレてたかー」
綴『俺の前で強がるなよ、ホントは怖かったんだろ?』
「うん、最初は大丈夫だったんだけど…腕掴まれたら、ちょっと怖くて…」
テーブルの上のめぐの手が微かに震えている。綴はその手を包んだ。
綴『ごめんな、怖い思いさせて。』
「ううん、すぐ助けに来てくれたから大丈夫…」
綴『でも、ごめんな?』
「ぷっ…綴、謝りすぎ…あはは!」
綴『やっぱそーやって笑ってるのがいいな』
「ん?」
綴『何でもない。そろそろ帰るか?』
「うん!今日はいづみちゃんのチキンカレーだって!」
綴『今週はずっとカレーか…』
「大丈夫!臣がなんとかしてくれるよ!」
綴『そうだな、臣さんに希望託すか』
手を繋いで寮に帰る2人。他愛のない会話の合間に笑うめぐを見て綴は自然と頬が緩みながら帰路に着いた。

Fin
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