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満開桜

第35章 タバコ 一成 甘裏


ここ最近の一成の様子が違うことにめぐはいち早く気が付いてた。ただ畑違いの自分が口を出せることではないことも同時に理解していたので敢えて様子を見ていた。そんな時に椋がやはり気が付いたようで相談を持ちかけられた。
椋『カズくん、最近煙草を吸ってるみたいなんだ。みんなが寝た後にバルコニーで吸ってるのをたまたま見かけたんだけど、気になって毎回カズくんの様子を見てたんだ。日に日に煙草の本数が増えてて、すごく辛そうな顔をしてて、だから僕が何か手伝える事はないか聞いたんだ。そしたらすごく優しい顔で大丈夫だよ、ありがとうって…めぐちゃん、カズくんを助けてあげてほしいんだ…僕じゃ、力になれない…』
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「ってことがあったの」
一成『むっくん…』
ラフ画をいくつか描きあげた一成にめぐは事の顛末を伝えた。
「人の事言えないけどさ、一成はみんなをもっと頼っていいんだよ。助けてって、言っていいんだよ。みんなはそれを待ってる。特に夏組のメンバーはね。なんたってマブダチじゃん?それが出来て初めてホントのマブダチだよ」
一成『俺めっちゃ愛されてんじゃんね…それに気が付いてなかったとか、マジダメだなぁ…』
「頑張るだけがみんなのためとは限らないからね!言わないと伝わらない事の方が多いし!さ、そろそろ寝ないとね!」
一成『めぐ、もう少し一緒にいてもいい、かな?』
「わたしはいいけど、カズは大丈夫?明日学校でしょ?」
一成『うん、でも煙草の匂いとらなきゃだし、口直し欲しいな』
2人の唇が重なる。先程まで吸っていた煙草の味が広がっていく。
「ん、んん…はぁ、…ん…」
一成『めぐ、なんか食べてたっけ?めっちゃ甘い…』
唇を舐めたり吸ったり、かと思うと舌が絡められる。一成の舌に翻弄されるめぐ。それでももっと欲しいと思ってしまう。一成の服を掴んでいた手を首に回すと何か物音がした。
椋『あ…そ、その、ごごご、ごめんね!ちょっと気になって、何話してるのかなぁって、ぁう…』
「椋、落ち着いて笑」
一成『あはは、むっくんお約束すぎてめちゃウケ☆あ、むっくんのおかげでカズナリミヨシ、スランプ脱出です☆マジ、ベリサン!』
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