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満開桜

第29章 記憶 全員 甘夢


「紬さん、こんにちは」
紬『やぁ。体調はどう?どこか痛むところとかないかな?』
「はい、みんなが良くしてくれるのでもう元気ですよ」
紬『それなら良かった、最近笑顔も増えてきたね』
「ここのみんなは面白い人ばっかりですからね」
紬『そうだね、個性的な人ばかりだからね。そうだ、そろそろ俺への敬語もやめられそうかな?少し距離がある気がしてね。もちろん、呼び捨てで構わないよ』
「えっと、…紬?」
紬『ふふっ、久しぶりに呼ばれると何だか擽ったいね、ってどうかした?』
「スンスン…紬は花の匂いがするね」
紬『あぁ、いつも中庭の花達を世話しているからね』
「あの白い花なんて言うの?」
紬『ん?あれは…スノードロップだよ。俺はあれを見るとめぐを思い出すよ』
「わたし?」
紬『花言葉は純粋、汚れなき心、皆を惹きつける魅力。めぐにピッタリの花だよ』
「スノードロップ…花言葉…ぁ!…」
紬『めぐ!?』
急に色んな映像が頭の中を駆け巡る。眩暈を感じ足の力が抜ける。
紬が抱きとめたが、顔色が良くなかったため寮の中に戻った。
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紬『すみません、めぐに負担がかかってしまったかもしれません』
紬は左京が帰るとすぐに中庭での出来事を話した。
左京『月岡が悪いわけじゃない。もしかしたら記憶が断片的に戻りつつあるのかもしれねぇ。月岡、他の組のリーダーをここに呼べ』
紬『わかりました。』
ーーーーーーーー
左京『こんな時間にすまないな。集まってもらったのはめぐのことだ。もしかしたらだが記憶が断片的に戻りつつあるのかもしれない。だが、これは憶測の域を出ない話で無理をさせる事は禁物だ。だからと言って今の状態のままだと、あいつももどかしいだろう。そこで、明日の夜に今までの事を全てあいつに話そうと思う。』
リーダー全員が息を飲んだ。一か八かの勝負だからだ。
左京『もちろん、あいつの意思を確認する。この件を他の団員にも伝えろ。以上だ。』
解散した後それぞれの組に集合がかかった。
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