• テキストサイズ

満開桜

第24章 中庭 月岡紬のち兵頭九門 甘夢


九門『みんな大人なんだな…幸も、同じ…?』
幸『違うとは言わない。でも俺もめぐの近くにいたいから』
九門『近くに…いたい、か』
幸『ま、悩むだけ時間の無駄だよ。考える時間があるなら近くにいた方がいいんじゃない?』
そう言うと幸は中に戻っていった。
九門『ん〜…よし、めぐに話に行こう!』
ーーーーーーーー
中庭
九門『めぐ!』
「九門?どったの?素振り?」
九門『聞いて欲しいことがあるんだ!』
「ん?」
九門『…俺、めぐのことが好きだ!みんながめぐのこと好きなのも分かってるし、めぐが誰とも付き合わないのも分かってる!でもこの気持ちを隠せないんだ!だから、だから…俺のことを好きになってください!』
「うん、九門のこと好きだよ?」
九門『へ?』
「え、っていうか嫌いとか言ったっけ?」
九門『言われてないけど…え?ってことは両思い…ってこと…?』
「だよ?」
九門『……ぃやったぁ!』
ガラ
万里『おい、九門!中庭で青春してんなよ!』
ガラ
千景『若いっていいね』
次々と団員達が窓を開けて九門に声をかける。
九門『え!?何で!?』
「いや、普通に考えて部屋に囲まれてる中庭であの声量で盛大に告白したらみんな聞こえるよね笑」
九門『あぁーー!!俺、めっちゃ恥ずかしい奴じゃん!もう穴に入りたい!』
一成『くもぴ、安心して!ちゃんと動画撮っといたから大丈夫だよん☆』
九門『いやぁーだー!カズさん、お願いだから消してぇ…』
ーーーーーーーー
あのあと、めぐの部屋に入れてもらった九門は部屋の隅っこで壁を向いたまま体育座りをしている。
「九門〜、いつまで壁と話すのぉ」
九門『俺、超恥ずかしい奴じゃん…みんなの前であんな…あぁ…!?』
いくら呼んでもこちらを向く様子のない九門に痺れを切らしためぐが九門の背中に抱きついたのだ。
「九門がこっち向いてくれないとさみしいな。」
九門『(何この破壊的な可愛さ!?)』
九門は戸惑いながらめぐの方に向き直る。
「やっと向いてくれた。」
九門『めぐ、ごめんな…さっきの恥ずかしかったよな…』
「あんな真っ直ぐに気持ち伝えてもらえて嬉しかったよ?」
/ 242ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp