第2章 急展開
「お前が知ってるって言ってたから。」
「…?」
「さっき。」
事を説明すると…。
「お前、勘違いにも程があるだろ…。まぁ、そんなに賢いやつじゃねぇか…気づかなかった俺もバカだな。」
「…誰とヤるつもりだったの?」
「お前。」
「…へ?」
「お前とヤるつもりだった。」
「…な、なんで!?」
「誰かに初めて奪われるんだったら、早くヤっちまった方が良いと思った。」
「何言ってんの…///////」
春樹はたまに強引だ。
「し、しない!!もう寝るから!」
私は布団に入って、鳴り止まない心臓を落ち着かせようと、必死に呼吸をした。そのうちに眠ってしまった。
「…ん…っ…。」
目が覚めた。床を見ると、春樹がいなかった。
「あれ…。」
でも枕元にスマホがある。
「!…」
その時、ちょうどLIMEがなり、画面がついた。春樹の携帯を手に取ってみた。
「…え…。」
LIMEの通知、124件。
「…なんでこんなに…。」
「あれ、起きてたのかよ。…はよ。」
「あ、お、おはよう。」
「何?人の携帯覗きこんで。」
「!…あ…いや…なんでもない…ごめん…。」
私は携帯を春樹に渡した。
「あー、LIMEの通知?」
「う、うん。」
この様子だと、起きてすぐトイレにでも行ってたのだと思う。
「返さなくていいの?」
「あー、めんどいからいい。どうせ遊びの誘いだろ。」
「…のわりには私のLIMEはすぐ返してくれるよね?」
少しだけからかってみた。
「当たり前だろ。」
「…当たり前…なの…?」
「あぁ…お前だから。」
「!…そ、そっか…。」
本当に、心臓に悪い。
「菜月〜!行ってくるね〜!お父さんいるから、何かあったらお父さんに言いなさいね!!」
「行ってらっしゃい!!」
別の部屋からお母さんの声が聞こえた。これから春樹のお母さんと出かけるのだそうだ。