第7章 変化
「…俺にもさ、春樹と菜月ちゃんと同い年の弟がいんの。だから、春樹にあんな扱いされてても弟みたいで可愛くてさ。たまに腹立つこともあるよ?けど、楽しくてさ。」
「…」(てことは…拓真さんの方が年上…。)
「春樹となんかあった?知り合いっぽかったけど。」
「…好きって…言ったんです…。」
その後、少しだけ経緯を話した。
「…え…そんで…春樹があんな態度を…?」
「…はい…。」
「…ブッ…!はははははっ!!!マジかよ!!アイツが!?アイツ…っ…自己中にも程があんだろ…!クククッ…!!」
なぜか拓真さんは笑っていた。しかもお腹を抱えて笑っていたのだ。
「まぁ、あれだわ。気分屋だしさ、ああ見えてアイツ、結構メンタルお豆腐だから、すぐ直ると思うよ?菜月ちゃんにああいうこと言ったの、今ぜってぇ後悔してるから。」
「…そう…なんですか…?」
「おう。アイツ、機嫌悪い時にだけあそこ来んの。んで、タバコやら酒やらやって、結局気分晴れないまんま帰ってくの。笑った顔なんて見たこと……あー…1回だけあんな。」
「え?」
「春樹、女の子の写真見て微笑んでた時あったんだよ。」
「…?」
「…フッ…わかんない?菜月ちゃんの写真、見て笑ってた。」
「!…」