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私に教えて!

第5章 モデル案


「あの、花宮さん」

裕じゃない

この声は低くて心地いい


「内田くん」

私に何の用だろう


今は放課後

みのりちゃんは委員会

待っててと言われた私はみのりちゃんを待つ


するといつの間にか目の前には内田くん


「花宮さんってみのりと仲良い?」

「それなりに」


そう言うと彼はそうか、と呟いて廊下に出ようとした


そうだ、彼にも聞いてみよう


「内田くん、恋ってなに?」

「は」

唐突の質問すぎて戸惑っているっぽい


でもこの問題は私の死活問題であり、

見過ごせない


一応男子の意見も聞いておきたい


「俺、よくわかんねぇ」

「そうか」

彼も私と同類か


へらっと笑う内田くん


つまらない

彼は何か楽しいことはあるんだろうか

熱中するもの


部活でもなんでもいい

なにか、この男には










「お待たせ~、帰ろ!」

「うん」


結局良い案は出なかった

つまらない男に聞いてしまったからだろうか


これなれ裕の方が良い案をくれるだろう

裕にも聞いてみるか


「でね、って栞聞いてる?」

「ん?ごめん、聞いてなかった」

「大丈夫!今日さ、カフェ行かない?」

駅前におしゃれなカフェが出来たんだ~とうれしそうに話すみのりちゃん


息抜きに少しだけ行ってみるのも良いかもしれない

「いいよ、行こうか」

そこでなにか面白いものが有るかもしれない








結論 雰囲気は中々良かった

店内もとてもいい

そして沢山の本がある


「良いカフェだな」

「ありがとうございます。」


独り言に声が返ってくる

声のした方を見ると店員さん


喫茶店でアルバイトしている女性が恋をする

中々良い案ではないだろうか


しかしもう一ひねり…

「この珈琲美味しいですか?」

さっきの店員さん


彼は続けて言った

「この珈琲はあそこのマスターが美味しく淹れてくれるんですよ。僕はこの珈琲に惚れてバイト始めたんです」


なるほど

そういう始め方もあるのか


中々良いモデルだな


「君達桜上水高校の生徒でしょ?
 僕は3年の琴鞠京。よろしくね」

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