第3章 ヒメタオモイ*
璃依のか細い腕を引き寄せ、強引に歩く
体育館裏。
日陰のせいか、薄暗くて気温が低い。
人通りもなく、静寂した空間
「せ、征く…」
掴んでいる腕を自分の方に寄せて、
そのまま腕の中に閉じ込める
使い慣れたシャンプーの香りが鼻をくすぐる
華奢な肩
小さい躰
「璃依…」
何度も名前を呼ぶ
艶やかな、切なげな声で
唇と唇が近づく────…
唇は通り過ぎ、そのまま頬へ
チェックインは頬へのキス
そのまま奥にある耳へ、愛撫
「…っ」
いくら体育館裏だからといっても
聞こえてしまうかもしれない
兄の舌が熱くて────…
「ふぁ…っ」
気持ちいいところだけを執心に
舐めて吸って舐めて吸って…
イケナイことをしているような背徳感さえも
快感にのまれていく。