第3章 ヒメタオモイ*
歩道橋を渡れば、学校が見える。
少しの間、隣に並んで青峰くんと話しながら登校。
「何ニヤニヤしてんだよ、オニーチャンか?」
意味深にニヤニヤしながら私を見下ろす彼
遅刻気味で歩調は緩めない
「ばっ…違うもん!
それより青峰くん、朝練はー?」
「んなもん行くかよ
頑張ったらその分バスケがつまんなくなってくんだよ」
大きな瞳が悲しそうな表情を捉える
目を逸らし視線の先は上、空に
鳩が群れになって飛んでいく
キラキラしてバスケをしていた彼は
何処に行ったのだろう
この間の試合も、
相手チームはもうボールを奪うことすら、諦めていた
ただひたすら呆然とその場にいるだけ
空気と化した選手
誰よりもバスケが好きだからこそ
誰よりも失望したんだろう