第3章 ヒメタオモイ*
何秒経ったのだろう────…
チラッと視界に時計が入る。
示す時刻は6時45分
「ほ、ほら…朝練、遅れるよ」
少しの間、沈黙が流れる。
「…行ってくる」
長めの親愛はぐはぐはぐはぐ…
ぎゅーっと抱きしめたらぎゅーっと返される
「ふはっ、」
もそもそと兄は布団から脱出
名残惜しそうに頭を撫でる
暖かくて落ち着く、綺麗な手
「おやすみ。
もうちょっとしたら起きるんだよ
遅刻しないように」
「はいはい」
「はいは一回だ」
優しい笑顔
この笑顔が大好きだ
つられてニッコリ
兄は布団を離れ、
背を向けて扉に向かう