第3章 ヒメタオモイ*
衝撃の事実に目が点になる
わなわなと込み上げてくる、怒りとは別の感情。
ここに来て一週間って…
「…い…一、ヶ月以上前から…気づいてたの?」
「ひどい!征くんは絶対知られたくないだろうなって思って必死で寝たフリしてたのに!名前呼んだり、話し掛けてきたりするからおかしいと思ってたの!触るなら黙って触ってよね!私ひとりで何やってんだろほんと!」
いつになく長文で返してくる妹
一度に話しすぎたのか息切れ、呼吸が荒くなる
呆気にとられた顔の兄
────俺が俺であるための女のコ。
自分を見失いそうなときいつも導いてくれる女のコ。
俺は触れちゃいけない。
俺は兄としてしか見られていない。
見るだけなら、傍にいるだけなら、
と思って気がついたら
────手を出した。