第2章 兄と妹
「涼太!待っててくれたの!」
一人より誰かと帰った方が楽しいに決まってる。
軽やかに階段を下りた。
「勿論っス」
もう時間も遅い。
悪い虫が寄り付かないように
出来るだけ側にいる。
こんな可愛い女の子渡せない。
「腹減ったんでマジバ寄りたいなーなんて」
そういえば少しお腹が空いた。
兄が帰宅するのは午後7時を回った頃。
「私もお腹すいた!いこ!」
「よし、決まり!
マジバまでどっちが早いか競走っスよ~!」
なんて言いながらスタートダッシュ。
あっという間に走ってく涼太。
それもそのはず─────…
撮影所には最近急激に増え始めたファンが殺到。
抜け出せない道。
「ちょっ、待っ!!」
私が涼太を追いかけてもたかが知れてる。
それでも必死に 大きな背中を追いかけた。