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Invisible world【グレンラガン】

第2章 2部




そんなギンブレーと私が出会ったのは、一年と少し前だ。

「ひょっとして…さんですか?」
「はい? …ってあなたは?」
シモンが総司令となり、新政府が発足してから一年ほど経った頃。私はロシウに薦められてグラパールの訓練を受けていた。
ガンメンには土木整備の為に乗っていたし、移動にも使っていた。
グレンラガンの量産型グラパールには量産機故に大量のパイロットが必要だった。ガンメンに携わっていた者は一通りグラパールの操縦訓練を受けるように言われていたからだ。
その為に訓練校に出入りしていた時に、この眼鏡を掛けた彼から声を掛けられた。

「ああやっぱり! テッペリン戦に参加されていたさんですよね! 私とさほど年が変わらないと伺っているのに大グレン団初期からのメンバーで、あのテッペリン戦に参加していたという!」
「…そうですけど…あなた誰?」
「これは申し遅れました。私はギンブレーと申します。大グレン団に憧れてシモン総司令の元で働けるようこのカミナシティに勉強に来ている者です!」
「…そ、そう」
立て板に水の如く喋るこの青年。新政府入閣する者の教育として訓練校に出入りしていた、このギンブレーに声を掛けられたのだ。

インテリ然としている外見に反して、暑苦しい程のグレン団マニアっぷりに興味を惹かれ彼と話をするようになった。
特にギンブレーは彼の知らないグアーム戦以前の事を私に聞きたがる。
勢いに押されぽつぽつと話していくうちに打ち解け、それ以来彼とは会う度にグレン団の話題に花咲く茶飲み友達となっていた。

残念ながら私にはグラパール適性は無く、元々戦う事もそれほど好きで無かった私はすぐに訓練生を辞めていた。
その代わり訓練生の間に通った学校が面白く、今でも週に一度の頻度で通わせてもらっている。
対して新政府に入閣するためのエリート研修を受けているギンブレーは政府の中でも話題のようだった。試験を首席でパスし、既にロシウには目を掛けて貰っているらしい。
現在は座学のために学校に通ってはいるものの、早くも政府内の仕事をいくつかこなし始めているようだ。
そんな忙しい中、何故かギンブレーは私の受けている授業を一緒に聴講している。お陰で私は難しい箇所とかをギンブレーに教えて貰うという恩恵を受けられているのだが。
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