第13章 多忙
しかしそれは独特な構えだった。そして相手は攻撃を仕掛ける。
相手は独特な攻撃を繰り出してくる。冬華は見慣れないながらもなんとかかわしていく。だが冬華はこの攻撃スタイルに覚えがあった。
「…これはまさか」
彼が使っているのはおそらく酔拳だろう、酔拳とは酔っているように攻撃を仕掛ける中国武術の一つである。
「そうさ、俺は酔拳の使い手。酔えば酔うほど力が増す。いくぜ?おーらよっと」
そうして真田はさらに攻撃を仕掛けていく。それまで冬華はかわしていたが、初めて1撃くらってしまう。
「うわっ!!」
ドサッ
「あーくらっちまったなぁ。さぁ立てよ、まだまだやろうぜ?」
冬華はすぐに体勢を取り直す、一撃くらったものの、いつも以上に冷静だ。
「さすが、幹部だけのことはあるわね。でも、もうあなたの攻撃は見切ったわ!もうあなたは1撃も私に当てられない!」
「はは!何をいうかと思えば、見栄を張るのはやめるんだな」
「本当に見栄張ってるのかどうか、すぐにわかるわよ」
「そうか、じゃあどんどんいくぜ?」
そう言って真田はまた独特な攻撃を繰り出していく。
だが冬華は次々と交わしていく、そして