第13章 多忙
以前のラグナレクの一件から数日が経った。予想通り、冬華はラグナレクの末端に追われる日々が続いていた。
末端は冬華を倒すべく、我が我がと次々と勝負を仕掛けてくるのだ。
「もうただでさえ勉強に追われてるというのに、たまったもんじゃないわ!」
そしてまさに今も絡まれている最中である。
「お前が間宮冬華だな?俺はラグナレクの村雨覚。
俺が今からお前を倒して幹部に昇格してやるぜ」
「もう!そんなくだらない事のために私を利用しないでよ!」
構わずかかってくる相手を冬華は軽く倒していく。
「はぁ。いつまで続くんだろうこれ。」
そう言って溜息を吐く。すると
「おい、お前が間宮冬華だな?」
「そうだけど?誰あなた。もう帰りたいんだけど私」
「俺はラグナレクの真田彰人。だが今までの奴らとは一味違うぜ?なんせ俺は第八挙豪だからな。俺と勝負しろ!」
目の前にいる緑の髪の男はラグナレクの第八挙豪だという。
「ふーん。今までの人とは一味違うってわけね。正直乗り気じゃないんだけど逃してくれそうもないし。いいわ、受けて立つ」
「そうこなくっちゃなぁ?ラグナレクの名にかけて、必ずお前を倒す」
真田はそういうと構えをとった。