第9章 original birthday
夏が戻ったのを見送ると冬華は____
「まさか誕生日を本人が知らなかったのは誤算だわ、どうしよう。」
このままでは冬華が考えていた誕生日計画が実行できない。
どうにかできないかと考えを巡らせた。
(でも、誕生日を知らないと言うことは、今まで誕生日のお祝いそのものをしたことがないってことよね。)
さらに考え続け____
(だとしたら、日付にこだわらずに私が夏の誕生日をお祝いするっていうのはどうかな)
(喜んでくれるかはさておき、夏にとっても初めての誕生日会ができるのよね。それはいい、やってみよう!)
冬華はそう決めるとどのように行うか、プレゼントや食事内容についてさらに考えた。