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東方×暗殺教室

第4章 暗殺の時間


 如月 レイは困惑していた。こんな事は今までに殆どなかった。目の前のいつ朽ちるかわからない教壇の前にいるのは巨大で不審な黄色い蛸のような見目をしたそれはにやにやとした笑みを浮かべてこちらを見ていた。楽しそうに、生徒を通して何か別の物を見ているような気すらした。隣りには唯臣がありコイツが誰なのかが分かる、と言うかコイツの正体については事前に知っているのだが。そのタコを卒業までに暗殺するようにと言い始めた。報酬は百億。そのかわり、失敗した場合は地球が破壊される、と。その説明にクラス中がざわめく。そしてその速さに愕然としている様子がありありと見える。
とはいえ、レイはそんなものに特筆すべき思い入れはない上、全てを知っているため、騒ぎ出すクラスメイトを一瞥するだけで後は唯臣観察を始めた。
「如月君なんでそんなに落ち着いてるの!!?」
「あー、だって別に地球破壊されても良くない?オレは正直どうでも良いし」
 クラス中が、アイツすらもがアレが現れた時よりももっと驚いたような顔でレイの方を見る。レイは面倒くさくなったのか。
「だって、百億とか、月の爆破とか。そして来年の地球爆発とかも、どんなに驚いたってなるようにしかならないし」
(いざという時はただ速いだけの人間なんてどうとでもなるし)
「と言うわけでオレはこれで」
 面倒な事になる前に、止められる可能性も含めて鞄を持つと同時に開いていた窓から飛び出した。
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