第1章 貴方との出会いに、敬礼
♪〜〜 敬礼 バァン!! ♪〜〜
『んんん....おはよう理鶯....』
いつもの目覚まし音楽、いつもの挨拶、
今日も仕事かぁ〜〜憂鬱....
「ん、おはよう」
『おは.....ぇ』
「すまない。気持ちよさそうに眠っていたので、起こそうにも起こせなかったのだ。
それにしても、小官の曲で目覚めとは...
少々恥ずかしい気もあるが、光栄に思うぞ。」
『.....っは』
ど、
どうした、
えっ
と
えぇえ
説明しよう!
今目覚めた私の腕の中には、
鍛え上げられた筋肉とミリタリー軍服を身に纏った、
毒島メイソン理鶯がいたのだ!
なんてこったい
私はまだ夢を見てるんだなあ....
「? どうした、目覚めの時刻ではないのか?
もしや、腹が空いて動けないのか?
ならば小官がなにか馳走してやろう。」
『あっすいません待ってください大丈夫です今起きます。』
情景反射ですぐさま理鶯を引き止める私。
いやっえっちょっとまって、これって....
夢小説でよく見るやつやん....??
二次元から飛び出して来たような整ったお顔に加え肉体美....
ほのかに森の香りがするのは、彼がサバイバル生活をしている証拠。
これは、逆トリップって信じてもいいですよね、先生?!
とりあえず体を起こすと、理鶯もそれにつられるように上体を起こした。
『あのぅ...ひとつお伺いしたいのですが、あなた様は、毒島メイソン理鶯さんでお間違いないでしょうか...?』
「あぁ、間違いない。」
『でっっすよねぇぇ』
「いつものように、テントで睡眠をとっていたのだが、気づいたら貴殿のベッドの中にいたのだ。
そしたら突然、小官の名を口に出しながら抱きついて来て『あぁぁあーー!!ごめんなさい本当にごめんなさい!!』..いや、特に危害はなかったので、問題はない。」
はっ恥ずかしいーーー!!
そういえば今日理鶯の夢みてたような...ウワァァ夢だけど夢じゃなかったーー!!!