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落花

第10章 10


アーサー


昨日アナスタシアが俺の部屋に来た。

最近、一緒に過ごす時間が食事以外ほとんど無い
日中はテオやフィンセント、屋敷の皆に取られて…

なんか妬けるなーと思っていたら
昨日の日中、珍しく手が空いていた彼女と過ごせることになった。


そして…緊張している彼女が可愛くて、食事とは違うキスをしてしまった。



その後はいつも通り、平静を装って他愛もない会話をして解散したけど


俺の中でアナスタシアの存在が大きくなっていることに気づかされる。




「あーあ、どうしよう。」

一夜明けて、昨日のことを思い出して考えこむ。



今日も彼女はテオ達と過ごすらしい。


「やっぱり妬けるなー」


そんなことを考えながら、ふとテオの部屋の近くを通りがかると、中から彼女とテオが話す声が聞こえてきた。


テオ「今日の服装は良いんじゃないか。」

アナスタシア「本当ですか?嬉しい!」


テオが彼女の服装を褒める声と、彼女の嬉しそうな声が聞こえてきた。

えー、いつの間にそんなに仲良くなったの?
てゆーか、テオが褒めるとかめずらしー


親友の珍しい姿と、アナスタシアの嬉しそうな声。


なーんかモヤモヤする…


一瞬邪魔しちゃおっかな、なんて思ったけれどグッと堪える。


「…あーコーヒー飲みたい。」


俺はそのモヤモヤをカフェイン切れのせいにして、その場を立ち去った。




……


日中は執筆に没頭しようと思い、部屋に篭る。


そんな時でもテオとアナスタシアのことが気になってあまり集中が続かなかった。


「んー、集中出来ない…」


俺は頭を抱えてペンを置いた。


「コーヒー飲もっかな…」

そして俺は何杯目かわからないコーヒーを淹れるためキッチンへ向かった。






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