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落花

第18章 永遠にキミを




「なーにホッとした顔してるのー?」

安堵の表情を浮かべた私の頬をアーサーがつつく


「だって…こんなの初めてで…」


もじもじしながら答える


「こんなの、ってなんのコトー?」


すかさずアーサーが意地悪な顔で問いかけてくる。


「っ!わかってるくせに…!」


「えー?それって…
最高にキモチヨクて堪らなかった…
ってこと…?」


「なっ…!ちが、わ…ないけど…」


怪しく微笑むアーサーの低く囁く声に先程までの熱が振り返す。


「ふーん…?キミってばほんとやらしいねー…
やらしくて、淫らで…最高に可愛いよ。
まあ、キミの反応を見てればわざわざ聞かなくてもわかってたんだけど?」



「…なんでそんな意地悪言うの」


恥ずかしくて、ベッドの下に落ちてしまっていた掛け布団を拾い上げ身体と顔を半分隠しながらアーサーを睨む


「あれ、拗ねた?」


アーサーが目を丸くする


「拗ねてません…!」


「あははっ…ごめんごめん、そんなに可愛い顔で睨まないで?
感じてるキミの顔も最高に可愛かったけど…
俺はやっぱりキミの笑った顔が好きだから。ね?」


アーサーの手が私の乱れた髪を優しく撫でる。


そんなこと言われたら…もう怒れないじゃない…



「アーサーって…慣れてるのね!」


でも少しだけ悔しいから、仕返し。


私の言葉に、アーサーは苦い顔をする。



「ん…知っての通り、俺って女の子大好きだからさー…
こういうコト、にはまあ…人よりは…」



アーサーらしくない、煮え切らない返事。


「ふーん…そうなの。私だってあなた以外の人と交わったことあるわよ。サキュバスだし。」


ちょっとだけ私も意地悪を言ってみる。


「っ…!過去の男は気にしない…と言いたいところだけど、なーんか悔しい…」


アーサーが眉をひそめる。


「アーサーだって沢山経験あるでしょ?私のは生きるための呼吸と同じだもの。」


まあ、別にアーサーが過去どれくらいの女の子と関係を持っていたか、なんて…気にしても仕方ないのだけど。

でも…アーサーの狼狽える姿が珍しくて、もう少しからかってみたくなった。


すると…


「じゃあ、俺とのコトも呼吸と同じなの?」










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