第18章 永遠にキミを
私が焦りを感じた時…
コンコン
伯爵「アナスタシア?起きているかい?私だよ」
扉の外から伯爵の声がする
よりによってこのタイミングはっ…
私の上にはアーサーが覆い被さり、アーサーに乱された胸元と、快楽に滲んだ涙…
「…伯爵?あー、キミが俺を止めてたのはこういうコトねー。」
上に乗ったままアーサーが小声で呟く。
「だから待ってって言ったのに…!アーサー、全然聞いてくれないんだもんっ…」
「キミがあんまり可愛い反応するからつい、ねー。
それよりもどうする?この状況。」
焦る私を他所にアーサーは何故か楽しげにしている。
扉の外には伯爵が…
伯爵「アナスタシア?留守かい?物音が聞こえた気がしたが…」
どうしよう、とにかくっ
「伯爵!ごめんなさい、少し待ってください…!起きたばかりで着替えてなくて…」
扉の向こうに聞こえるように声を上げる。
伯爵「出直そうかと思ったが、キミの着替えが済んだら言ってくれ。ここで待ってるよ。」
扉の向こうから伯爵の声が聞こえた。
「…居留守したほうが良かったんじゃないのー?伯爵が扉を開けた時、こーんな真っ赤な顔で、部屋には俺が居て…着替えが済んでない、なんて…間違えなくイケナイコトしてたってバレると思うよー?
まあ、俺は全然イイんだけどね?」
まだ楽しげなアーサーが呟く。
「あ…」
確かに、アーサーの言う通りだ…
でも今更やっぱり出直してくださいなんて言えないっ…!
「アーサーは、隠れてて!」
ベッドの掛け布団の中にアーサーを押し込む。
「わーお、ちょっとちょっとー
キミのベッドに入るなんて、これはこれでイケナイコトしてる気分になるんだけどー?」
「ごめんね、少しだけ我慢してっ…」
そのまま慌てて乱れた服を整えて扉を開ける。
「伯爵、お待たせしてごめんなさいっ」
伯爵「いや、平気だよ。おや…?」
伯爵の視線が私のベッドの方へ向きそうになる…
「あっ!あの、今日はどうされたんですか?伯爵から訪ねていただけるなんて…」
慌てて口を開き、視線をベッドから私に向ける。
伯爵「ああ、今日はキミに新しい服を贈ろうと思ってね。
2世紀前の格好じゃ街へ出た時目立つだろう?現代の服を…」