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落花

第18章 永遠にキミを




「ふぁっ…」


深い口付けの合間にアナスタシアが荒く息を吐く。


「ん…苦しかった?」


鼻先が触れ合う程の近い距離で見つめ合う。


彼女の瞳に欲情した俺が映る。


あー、マズイかも…


荒く息を吐き、潤んだ瞳で俺を見つめる彼女からは甘い匂いがして…

理性を保つのがやっとだった。


「うん…少しだけ…」


小さな声で答える彼女。


縋るように俺の背に回される腕も細く弱々しい。



「アナスタシア…俺の精力、沢山あげる。」


「えっ?もう充分貰って…!」


断ろうとする彼女の言葉を最後まで聞かず、俺はまた深く口付ける。


ホントは、精力をあげるーなんて理由をつけてこの子とキスしたいだけなんだけど…



「はぁ…あっ…」


口付けをするたび彼女は甘い声を上げる。


口付けの最中、薄く目を開けて彼女の顔を見てみると


目を閉じて俺のキスに必死で応えようとするキミの

熱に浮かされたように赤く染まった顔…



あーあ、こんなに蕩けた顔しちゃって…


本当に
俺の理性が保たない



「ねぇ…」


彼女から唇を離して呟くと、俺たちの間に伝う雫


「なあに…?どうしたの?」


俺の声に反応してアナスタシアが閉じていた目を開く。


まだ潤んだままの瞳と、濡れた彼女の唇。



「まだ目覚めたばかりのキミに気を遣って、今日はキスだけにするけど…
キミの体力が戻ったら、覚悟して。俺、もー我慢の限界なの。」



実際、今すぐにでもキミを奪って、繋がって

俺だけのモノにしたい。2世紀以上も我慢したんだから。

でも同時にキミを大切にしたい。だから目覚めたばかりのキミを奪うなんてコトはしないけど…


「こう見えて、かなり限界ギリギリなんだからねー。俺の言ってる意味、わかるでしょ…?」


「ッ!…うん、わかる…けど…」


俺の言いたいことがわかった様子のアナスタシアはますます顔を赤くする。


そりゃそーだよね、抱くって宣言されてるようなものだしー。


「うん、いい子。キミの体力が早く戻るように、今日はいっぱいキスさせて。ね?」



そのまま何度目かわからないキスを落とした。





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