第6章 ♢悔いなき選択♢
ーヒュッ
リヴァイは持っていた刃を降ろす
空を見上げるとそこには2人が見える
ファーラン…イザベル…悪かったな
だが俺はもう後悔はしない
こいつ…エルヴィンに着いて行く
お前達と叶えられなかった"自由"
コイツに着いて行けば
手に入れられる気がするんだ
そして…何があってもリアは俺が守り抜く
そう思い隣を見ると
同じように空を見上げ
何か決意したようなリアの顔
「…こっからは取り引きじゃねぇぞ」
その言葉にリアは微笑みで返し
エルヴィンは真っ直ぐ2人を見つめた
ーヒヒンッ
聞き慣れた声が聞こえ
振り向くとそこにはエリーゼがいた
戦闘中に離れているよう指示してから
姿を見かけなかったが
どうやら巨人に踏まれたりする事もなく
無事でいてくれたようだ
「エリーゼ!無事で良かった」
エリーゼの首に抱きつき優しく撫で
戻ってきてくれてありがとうと
背中に跨る
リヴァイは馬の行方が分からないので
ミケが連れていた予備の馬に跨った
「団長達と合流するぞ」
その言葉と同時に馬を走らせるエルヴィンとミケ
リヴァイとリアは一度同じように
馬を走らせたがスピードを緩め振り返る
そこにはまだ上がっている巨人の蒸気
あそこに2人はいる
「ファーラン…イザベル…」
耐えきれず声に出てしまう
「リア」
真っ直ぐな声に目を向けると
「行くぞ」
何か決意したようなリヴァイの顔があった
「…うん!」
ーダッ
馬を走らせ2人を追う
これから先起こることは誰にも予想できない
だけど私たちには夢がある
私たち…人類が壁を取っ払い
この広い大地で
自由に生活できる未来へー