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【進撃の巨人】trapezium【リヴァイ】

第6章 ♢悔いなき選択♢






数ヶ月後
シガンシナ区南端

「開門始めーーっ!!」

ーゴゴゴゴゴ

キースの掛け声共に開かれる
壁外への扉

「今日また一歩我々は前進する!訓練の成果を見せてくれ!人類の力を思い知らせてやるのだ!」

力強く叫ぶその声に気合いが入る
大丈夫。私たちならやれる。

「頼むよ、エリーゼ。生きて帰ってこよう」

今日まで一緒に訓練してきた
エリーゼの首を撫でながら声をかける

「全員前進!」

ードドドドッ

馬が地面を蹴る音が鳴り響く

「なぁ…今からでもいい…誰か嘘だと言ってくれよ…」

ファーランはカタカタ震えながら
壁外への門へ吸い込まれて行く兵士たちを見て言う

「あぁ、嘘みたいな話だ。地下にいた人間が壁の外に出るなんてな」

リヴァイはそう答えると手綱を引き
馬を走らせた

「行くよ!ファーラン」

不安な気持ちは同じだが
少しでも紛らわそうと笑顔でファーランに声を掛け
エリーゼの手綱を引くリア

「ったく、だらしねぇな…俺」

リアに気を使わせてしまったと
自分に呆れ気合いを入れ手綱を引く


ーパァア


門を抜けた先には
どこまでも広がる青空と大草原だった

「すっげぇ!!」

「あぁ…悪くねぇ」

「壁の外はこんなに広いんだね!」

美しい光景に目を奪われる

「はぁ…壁の外に来ちまうなんて…計画通りなら今頃例のブツを手に入れてずらかってたハズなのに…」

そしたらリアの手料理が食べられるのに…
とブツブツ呟くファーラン

「心配するな巨人は俺がなんとかする」

「いくらお前でも巨人が相手じゃ」

「俺を信じないのか?」

「いや…そういうわけじゃないが」

弱気なファーランにあの日と同じように言って見せるリヴァイ

「ファーラン、ビビってやんの!」

「今度はファーランが言われちゃったね」

それを聞いていたイザベルとリアが冷やかす

「おい、誰がビビってるって!?」

「任せときな、ファーラン。巨人なんて俺がチョチョイと始末してやるから」

「お前なぁ…」

イザベルは自信満ち溢れ
俺に任せろー!と大声で言っている
こんな時でも変わらないイザベルが
想像通りすぎてお腹を抱えて笑うリア

「ふざけるなっ!」

突如後ろから聞こえた声に振り向くと
怒りを露わにしたサイラムが睨んでいた


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