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【黒子のバスケ】お菓子みたいに甘い人

第1章 フワフワな彼


「チサトちん。これ美味しいよー」
「敦くんありがとう。じゃ、これ私から」
言いながら、お菓子を渡してくる紫色の彼は本人もフワフワ甘々綿菓子みたいな人。
「わーい。これまだ食べたこと無いやつだしー」

可愛いなーとキュンキュンしながら、いつものお菓子食べ比べ会をしているとクラスの女子たちが
「紫原くん。これも良かったらどーぞ!」
「くれんの?」
「これも!」
色んなお菓子を貰い敦くんが目を輝かせてる。

ーなによ。お菓子になったら誰かれ見境ないんだから!とは言えず。
小さく息を吐くと聞こえてたわけでもないだろうに
「チサトちん!…どこ行くの?」
「…話良いの?」
鞄を持って教室から出ようとする私を追いかけてくる。

「…なによ…わざとらし!」
「心せっま。」
「紫原くんも…なんであんな子が…」
背後からの声に、私が一番わかってるわよ!と思いながらそのまま歩き出すが…
「…誰?…今言った奴。ヒネリつぶすよ」
敦くんはバスケ以外は全く好戦的じゃないし、たまに子供っぽいところはあるけど…

基本的にフワフワしてて温和な性格だと思う…

低い声で呟き、ギロリと睨み付ける彼は普段の姿からは想像も付かないほどの威圧感を放っている。

ヒッと小さく悲鳴をあげた女子たちは青褪めた顔をしている。
「…だ、駄目だよ…敦くん。女の子にそんな事言ったら…」
「チサトちん以外は同じだし…ムカついたしー」
拗ねたように言う彼は一瞬で私の機嫌を直す天才だ。

ー次言ったら許さねーから。彼女たちを一瞥し、いつもの調子に戻ると

「…でーどこ行くの?チサトちん」
「もー部活だよ。敦くんも行くんでしょ?」
「…えー面倒くさいしー」
「…私も行くんだよ?行かないの?」
「……行く。」
大きくてカッコよくていつもドキドキしてる、でも…ふとした瞬間なんか可愛いくて私はまた恋をする。

可愛いは本人に言ったら怒られそうだから言わないけど!
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