【ONE PIECE】RULER OF OCEAN
第3章 斧手のモーガン
そうか。それなら...ゾロを助けに行かなくちゃいけない。
落ちた麦わら帽子を拾い上げた。
「や...やりやがった...‼あいつ誰だ‼」
「大佐の息子を殴りやがった...!!モーガン大佐が黙ってないぞ!!!」
どよめく周囲。異様な者を見る目が、大きく歪んで突き刺さる。コビーは大勢の視線に耐えながら、必死にルフィを押さえこんでいた。ルフィは、まるで前足を地面に擦って構える、猪。いつ飛び出してもおかしくない。贅肉だらけのコビーの腕と、堅く引き締まったルフィの腕が交差し、それぞれ力の方向に逆行して、軋みをたてる。
「ルフィさん‼こらえてください‼仮にも相手は海軍です」
「知るか‼何やっててもクズはクズだ‼」
「な...な...殴りやがったな‼このおれを殴りやがったな‼親父にだって殴られた事ねェのに...‼」