【ONE PIECE】RULER OF OCEAN
第2章 海賊狩りのゾロ
「覗いて見える様な所には居ませんよ。きっと奥の独房とか、」
「いや!なんかいるぞ向こうに!!」
着地するなり、ルフィは走り出した。
「ゾロって奴かも」
「え...!!..................!!!」
コビーが唾を呑み込む。
離れていくルフィの背中を追った。
ルフィがまた、塀の上に登ったので、同じ様に塀の中を覗き見る。
砂だらけの殺風景な磔場に、彼はいた。十字型の磔台に縛りつけられ、大の字になって日の光に晒されている。
遠くからでも伝わる、威圧。凶悪さ。
「......」
やっぱりコビーも気になるのだろう、私の隣に頭を出してきた。恐る恐る、覗き込む。
「ほらあいつ」
「!!!」
コビーが落ちた。お尻を打つ、音がした。ルフィと一緒に、振り返った。尻餅をついたまま、彼はわなないている。
「どうした?」
「ほ...本物だ
本物のロロノア・ゾロです!!!」
「く...く...黒い手ぬぐいに腹巻き!!!
なんて迫力だろう...!!!あれがロロノア・ゾロ...!!!」