【ONE PIECE】RULER OF OCEAN
第1章 未来の海兵
「ホコリ一つ残すんじゃないよ!!お前達!!!」
「へ...へいっ!!!」
雑巾を絞ったりモップ掛けをしていたクルー全員、声を張り上げて応えた。手際よい彼らの仕事に、つい見入る。
横からヒールが飛んできた。
「もういいよ!!グズだねお前は!!」
「う!!」
甲板に叩きつけられる。唇の裏側がやたらスースーする。鼻水にしては鼻腔で詰まることもなく、垂れ流し状態になった、液状の物。その色は、きっと赤い。それでもぼくは、やっと板に付いてきた笑顔を貼り付けて起き上がる。
「え...えへへへ
す......すみません」
「謝ってるヒマあったら便所でも掃除してきな!!」
「えへへ
はいすぐに
アルビダ様!!」
レンズを通した視界は、ひび割れていた。
抑圧された感情が、小さく悲鳴を上げている。よく磨かれた、鏡のような床に、目を落とした。
「.......すぐに...」