【ONE PIECE】RULER OF OCEAN
第1章 未来の海兵
コビーが、遠慮がちに手を差し出してくる。その手を借りて、起き上がった。腕を動かすと、金槌で打たれたように痛んだけど、何でもないフリして、背中やお尻に付いた土埃を、軽くはたく。
「大丈夫?ずいぶん吹き飛ばされちゃったけど、その...ケガは?」
首を横に振る。
「良かった!」
コビーが、ホッと胸を撫で下ろした。コビーにも、ケガは無いか訊く。
「僕は全然平気だよ、心配してくれてありがとう。ところでその、樽の人は....」
コビーの視線を追うと、未だ樽に入ったままのルフィが、転がっていた。さっきの衝撃でも、麦わら帽子は無傷のようだ。右手でしっかり、麦わら帽子をガードしている。相変わらず、呑気な顔。
「おれはルフィ。ここどこだ?」