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【銀魂】 ねこの恋

第5章 いい夫婦の日 (銀時)




朝からやたらとニュースで耳にする、

「いい夫婦の日」

というワード。
それは今日が11月22日だからだ。
単純な語呂合わせだが、
今日籍を入れる奴も少なくないんだろう。


「いいねぇ、こういうの」


ぼそりと呟くのは彼女の藍子。

「こういうのに憧れたりしちゃう系女子だっけ?」
「自分に置き換えると恥ずかしいから考えたくないけど。
幸せそうじゃん、この人たち」

彼女はふふっと笑いながら、
テレビに映っている芸能人夫婦を見ていた。

「確かにな」

俺も彼女も、所謂結婚適齢期というやつだ。
俺は兎も角、彼女はまともに働いているし、

「友達の結婚式行って来た」

なんて話を最近よく聞くようになった、と思う。
だけどこいつは決して俺に結婚を迫ったりはしてこない。
女ってのは、さっさと結婚したがってるもんだと思っていたが。

付き合って、もう3年になる。
結婚を考えていない訳じゃない。
新八も神楽もこいつによく懐いているし、
家事だって申し分ない。
俺のこの仕事に文句も言ってこない。
いや、思っているのかもしれないけど、

「怪我だけはしないでね」

と言って、いつも送り出してくれる。
最近はそんな物騒な依頼もないから安心しているようだ。

嫁にするならこいつしかいない、とは思ってる。
でも、正直俺は甲斐性なしのろくでもねぇ男だ。
金はねぇし、酒は好きだし、ギャンブルは好きだし。
でもこんな俺に付いてきてくれるから、
このままでいいのか?なんて思って
甘えてしまっている。




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