第2章 初めての顕現
主「綺麗…」
桜に見とれていた私を余所に、目の前に確かにあった刀が姿を消していた。
そして、桜の渦の中に人影が現れた。
桜が散る様に消えると、現れたのは眼鏡を掛けた美しい男性。
?「僕は亀甲貞宗。君は…僕のご主人様かな?」
主「え…ご主人様?」
っていうか、ご主人様ってどこぞのメイド喫茶かよ。
そして、ふと見れば少し息の上がった彼に違和感を覚え声を掛けた。
主「あー…っと、亀甲…どうして息が…」
亀甲「ご主人様がさっき僕を蔑んでくれたんだね!もう…顕現する前から高まっていたよ…っ!」
え…ええええええーーー!?
な、何この子。ほんと何なのぉぉ!?
ヘンタイ?今流行り(?)のヘンタイさんなんですかぁぁ!?
高まるって何で!?私、何言ったよ!?
何で私が蔑んだ事になってんの!?
主「……うん、一旦落ち着こうか亀甲。私は今日此所に配属された苗字 名前、審神者です」
亀甲「真名を…。それだけ僕を愛してくれているという事なんだね!アアッ…もっと貶し、苛めてくれて構わないんだよ!?いや…寧ろ苛めて欲しいよ、ご主人様っ」
ひぃぃぃぃぃぃ!!
何で一人目からこんなドMな刀剣男士なのかな!?
いや、確かに刀剣男士はみんな愛するよ?でも、貶して苛めて欲しいってもう思考回路爆発しそうだよぉぉぉぉ!!!
主「亀甲落ち着け!!!近寄って来るなぁぁぁぁぁぁ!!」
ずいずいと近付いてくる彼から、思わず逃げ出した。