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呑み込んだ言葉のお話 ( R18 ) ハイキュー

第2章 射抜く瞳


影山視点



「ちゃんと、こっち見ろ」

『見てる、よ』

「見てねえだろ」





『見てるってば』
と恥ずかしそうに俯く沙奈を見て

ゾクリ と背中に何かが駆け抜ける





俺はこの顔がたまらなく好きだった




困ったように笑ったり
焦ったように笑ったり


くるくると変わる沙奈の表情は
見ていて飽きねえ






でも、何よりも好きなのは





「頼む、こっち見てくれ」

『ッ ... 』





切なげに細められた沙奈の瞳

2人の視線がやっと交じり合って、
俺はつい ハァ と深く息を吐き出した






「好きだ、本当に、」

『じょ、冗談はほどほどにして!』





いつもそうだ

俺の言葉を、沙奈は冗談だと言う






同じ中学で同じ高校



俺達は周りの烏野排球部よりも
付き合いが長い


だから勿論知っている




及川さんと沙奈が付き合っていたことも
__ その後、どう別れることになったのかも




当時から綺麗だった沙奈は
北川第一でもバレー部でも有名だった




同じ学年だった俺達は
廊下ですれ違うくらいしか接点が無かったけど






沙奈の、淡く光に透けた髪や
キラキラ と反射する大きな瞳は
一度見ただけでは忘れられないくらいに






ただただ綺麗だった
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