第3章 零部・勧誘
「それより嬢ちゃん。人と話す時はちゃんと目を見て話せって親から教わらなかったのか?」
『あー…こりゃ失敬。仮面とフードって暖かいんですよ』
パサっとフードを落とすと絹糸の様な白銀の綺麗な髪の毛。パカッと恐ろしい般若の仮面を外すと息を飲む程、整った顔がそこにあった。
「まぁ…ビンゴブック見て思ってたけど本当にお人形さんみたい…」
『はは…恐縮です』
真っ白な雪と同じくらいの白い肌。藤色の眼は宝石の様に澄んでいて綺麗だった。
『ところでお嬢ちゃんはやめて。アタシこう見えても15歳なの』
一同「えっ」
『………失敬だな』
「札付きになりたくないと言ったな。殺生はしたくないと言う事か?」
『………いえ、それは今更です』
一同「………?」
無駄な殺生が嫌な訳では無い…では何故、組織に加入するのを嫌がるのだろう。
『巻き込みたくない子達が居るんです』
その言葉に洞窟の最深部にある非常に小さく弱いチャクラを見やる。子供…否、俺と同じこの齢で子供は有り得ない…となると妹か弟か。
『流石写輪眼。オニーサンご明察。身体も弱い十個下の双子の弟妹。あの子達をちゃんと育…』
-ドォン-
一同「!?」
洞窟の入口から聞こえた爆音。それなりに大きな爆発だったのか頭上から小石が落ちてるくる。
『数は30そこそこか…ったく…弟妹が起きたら承知しないんだから』
すくっと立ち上がると再び恐ろしい般若の仮面を付けてフードを被り直しながら足早に入口に向かうのを追う。
→to be continued.