第1章 春のうさぎ
場所は変わり一織の自室だ
彼らしく整頓された机や棚、シワ1つなく整えられてベットが目に入った
本棚には難しそうな本とともに可愛いマスコットがいくつか飾られてある
私は彼が可愛いものが好きでその事を隠してることを知っている
だけども、あえては言わない
私があげたマスコットが飾られてあって密かにニヤニヤしてると声がかかった
「椅子を借りてくるので先に始めていてください」
『分かった。 じゃ、机借りるね』
バッグから教科書やらノートやらを取り出して練習問題を解き始める
が、いつも分からなくなってしまうところで止まる
「そこはもう1回微分するんです」
『y'をy"にする…微分するってこと?』
「そうです」
いつの間にか一織が隣に座ってアドバイスをくれた
いつからいたんだろう
「結構前から居ましたよ?ほら始めてから15分経ってる」
『ほんとだ!』
私の心を読んだかのように答えた庵に相槌を打った
『もう1回微分したら増減表書けばいいんだよね?』
「そうですね。ただ、この増減表の矢印が少し特殊になるので教科書の……このページですね。見るといいですよ」
『ありがとう!』
教科書を見ながら時々一織のアドバイスを受けながら答えを導いた
『できたー!』
「よくできていたと思いますよ。あともう一息だったみたいですし、次は一人で出来るはずです」
『頑張る!ありがとう』
「次は、同系統の問題やりますか?」
『いや、少し違う問題がいいかな。少し心配だから』
「なら、早速やりましょう」
2人でワイワイなんて事はないが次から次へと問題を解き、着々と力をつけた