第1章 春のうさぎ
プリンを食べながら談笑を楽しんでいると
「「ただいま!!」」
2人の帰宅を告げる声が聞こえた
ガチャりとノブが回る音に視線を向けると
「お客さんだぁ!」
私の姿を見て嬉しそうに微笑むアイドリッシュセブンのセンター、七瀬陸の姿が
「王様プリン食ってる!俺も食う!!」
陸の後を追うように入ってきて冷蔵庫に直行する環も帰ってきた
どうやら帰りのバスが同じだったようで一緒に帰ってきたらしい
『私、一織のクラスメイトの宇佐美さくらです。お邪魔してます』
「七瀬陸です!よろしくね、さくらちゃん!」
その場に向日葵が咲いた様な笑顔を向けるにつられて私も微笑んだ
「そーいや、さくら、なんで寮にいんの?」
『数学教えてもらいに』
「す……数学……俺、キライ……」
「数学」という単語は環の地雷だ
「あ、これさくらが買ってきてくれた王様プリンじゃん。」
「よく分かったなタマ」
「だってよ、フタに“環プリン”が描いてあるからわかるに決まってんじゃん!」
エッヘンと大和にふんぞり返った
「環プリン?何それ?」
『あ、私が環の要素を入れて描いた王様プリンのことです』
「マジでか?!」
「環、見せて見せて!」
一気に視線を集める「環プリン」
「あ!一織のにも描いてある!俺にも描いて!!」
『いいですよ!』
陸のリクエストに答えてマジックでフタに書いてあげる
「わぁ!すごい!さくらちゃんありがとう」
『どういたしまして!こんなのでよければいつでも描きますよ!』
「お兄さんにも描いて欲しいな?」
『もちろんです!』
ニッコリと笑って言葉を返したら大和が便乗した
そして、その便乗は便乗を呼んだ
「じゃ、オレも!」
『いいですよ!なんなら全員分描きますよ!』