第1章 春のうさぎ
しばらく歩くと住宅街にしては少し大きめな建物が
見える
『あの大きい建物?』
「そうですよ。メンバー全員の部屋と共有のダイニングやリビングなどがあります。」
『なるほど。だからこのサイズか…』
建物を見上げてると私を呼ぶ声が聞こえた
「どうぞ入ってください」
『今行く!お邪魔しまーす』
廊下を進み、リビング、ダイニング、キッチンがひとつになった部屋に入る
「ただ今帰りました」
「おかえり〜ってイチ?!」
「どうした、おっさnうぇぁ!?」
リビングのソファに座っていた二階堂大和さんと二階堂さんの声に驚いてキッチンから振り向いた和泉三月さんが盛大に驚いた
「…そんなに驚きます?こちらはクラスメイトの宇佐美さくらさんです」
『驚かせてごめんなさい。クラスメイトの宇佐美さくらです。数学教えてもらいにお邪魔させていただいています。』
「あ、いや、大丈夫だ。うん。ゆっくりしていけよ」
自己紹介ととても驚かせてしまったことを詫びた
二階堂さんから歓迎された
「兄さん、これさくらさんのお土産です」
『王様プリンです。コンビニもので申し訳ないです』
人様のお家にあがるのに手土産がコンビニで買ってきたものなんてあまりいただけないだろう
「ありがとうな!約1名、大好きな奴がいるからな!」
「そうだ、お前さん達、ここでプリン食べていけば?」
『いえ、私は大丈夫なので、皆さんで食べてください』
丁寧にお断りをいれた
「そうすると1個余るんだよな」
『マネージャーさんの分です。
よく一緒にご飯を食べるって一織から聞いたもので……』
「あー、マネージャーね……
言っていいのかわかんねーけど、最近ダイエット始めたらしいから。甘いもん一切食わねーのな」
「なら食ってけよ!勉強するのに糖分切れてちゃ頭働かねーしな!」
ここで二階堂さんがニヤリと笑った
「ミツはイチが学校でどう過ごしているか気になってんじゃねーの?」
「ちょっと、二階堂さん?!」
「まーなぁ。弟の成長を感じたいっていうか」
「兄さんまで?!」
「で、どうするよ?さくらちゃん」
ここまで言うのならいただいてもいいかな?
『じゃあ…お言葉に甘えて』