第1章 春のうさぎ
授業をいくつかこなし、やっと約束した放課後を迎えた
「さくらさん帰りますよ」
『え、教室でやらないの?』
いつも教室で教えて貰っていたのに……
一織だからありえないと思うけど、約束、忘れてないよね……?
「今日ワックスがけじゃないですか」
『あ、そっか!』
うちの学校は2ヶ月に1回、ワックスがけをする
邪魔な机や椅子などは1箇所にまとめられていて使えないのだ
「後付けですが、私の寮でいいですか?図書館で教えるのは憚られるのですが」
『あ、うん。大丈夫』
「では、行きましょうか」
3階の教室を出て玄関へと向かう
靴を履き替え、校門を出る
他愛もない話をしながらバス停に向かった
『そうだ。寮の近くにスーパーとかコンビニってある?』
「コンビニならありますけど、寄って行きますか?」
『寄って行ってもいい?』
「構いませんよ。」
会話を終えた直後バスが来る
バスに乗り込み二人席に腰掛け、そしてバスに揺られること15分程
歩けない距離ではないが、毎日通学で歩くには少し遠い
毎日遅刻すると言って寮から走って学校に来る環を尊敬した