• テキストサイズ

キミのとなりで【気象系BL】

第2章 友だち


ーOsideー


翔くんと潤と別れて購買へ向かう。

「勝手に学食で食べるって決めちゃってごめんね?」

腕を組んだままのニノが、申し訳なさそうに謝ってきた。

「いや、いいよ」

本音を言えば、中庭の方がいい。

学食は人が多いし。

ニノと雅紀と3人のが気楽だし。

でもさ···

「翔くんと一緒に食べたいんでしょ」

ニノがポッと赤くなる。

小さく頷いてそのまま俯いてしまったから、まあるい頭をヨシヨシしてあげた。

もうさ、こんな可愛い態度されちゃったら、やだって言えないよ。

「でも翔くんと2人だけじゃなくていいの?」
「なんで?」

ニノは不思議そうな顔をする。

なんでって、俺たち邪魔じゃないのかな?

「いや、ニノがいいならいいんだけど」
「みんなで食べよーよ」

ニコニコしてるから、いっか。

ニノに色々聞きたいんだけど、とりあえず先にパンを買う。

そうしたらいつものように雅紀が待ってた。

「雅紀、今日は学食でいい?」
「え?なんで?」

雅紀が驚いてる。

一度も学食で食べたことないもんな。

「あのね、俺のクラスの友だちと一緒に食べたくて···ダメ?」

ニノが様子を伺うように上目遣いになる。

この顔可愛いんだよな~。

雅紀断れないだろうな。

「いや、ダメじゃないよ!全然ダメじゃない!」

やっぱりね。

ニノは良かった~なんて喜んでる。

「友だちって櫻井くん?」
「なんで分かったの?!」

突然翔くんの名前が出て、今度はニノが驚く。

「すごい噂になってるもん。ニノと櫻井くんが付き合いだしたらしいって」
「へ···?」

ニノはまた、何言われたんだか分からないって顔になった。

「で?付き合ってるの?」
「付き合ってるわけないじゃん!」

ニノが叫ぶように否定する。

でもやっぱり顔が真っ赤なんだよなぁ。

俺も気になってたことを聞くことにした。

「そもそもさ、いつ仲良くなったの?昨日まで全然接点なかったよね?」
「それは···昨日の放課後だけど···」

途端にニノの歯切れが悪くなる。

顔色も変わった気がした。

/ 803ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp