第4章 ハニー・ナースコール③
今日も仕事はいつも通り。変わらず、淡々と業務をこなしていた。
ふと、若い男に声をかけられた。
「すみません。気分が悪いんですが…」
患者は、確かに血の気のないような顔をしていた。
「こちらへどうぞ。」
七七七は、ベッドが置いてある部屋へと、その患者を案内する。待ち時間中に調子が悪くなる患者は、別に珍しくはなかった。
「そこに寝ていてください。順番になったらお呼びしますので。また何かあればこのナースコールを…」
ベッド際に立って、ナースコールを指差す。
「それでは。」
仕事も残っているし戻ろうと踵を返した時だった。
「!?」
ガバッと口を塞がれ、同時に身体も後ろに強引に引っ張られた。
「へへ。可愛いな、あんた。」
引っ張ったのは、ベッドに横になったはずの患者の男だった。暴れる七七七の身体を抱き寄せるように押さえつける。
(もしかして患者の男が淫魔…!?)
離れようとするが、全く身動きがとれない。そうしてるうちに、男は七七七の首筋を舐め始める。ゆっくりと。片手は胸を服の上から揉み始めていた。