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ONE PIECE トラファルガーらぶ♡

第1章 幕開け



今思うと、毎日が幸せで溢れかえっていた。


優しいままに、暖かいお家。

毎日、おいしいままの手作りご飯を食べて、寝る前はベッドで絵本を毎晩読んでもらっていた。



あの夜は、満月だった。

珍しい、赤い満月。

奇妙なほど、明るく光っていて、夜なのに明るかったのを覚えている。


トントン…

「あら、お客様かしら」

エプロン姿で、ご飯を作っていたままがそういい、扉の方へと向かう。


小さい子供ながら、危ない。開けてはだめ。と心が叫んでいた。


鼻歌を歌いながら、キィ…とドアをままが開ける。

その瞬間はとても長くて、怖かった。


「今晩わ、どうも」

律儀に挨拶をした男の声には少しばかりの威圧を感じた。

「…なんのようですか?」

外の男の姿を見ると、警戒心を丸出しにしたままが言った。

その声は、震えてるようにも感じた。


「ルルア…、奥の部屋に行ってなさい。」

小声でままが言う。

震える足で奥の部屋へと向かう。

ドクンドクンと心臓がなり響く。


1人にしたくなかった。

なのに足が自然と奥の部屋へと向かってしまう。

怖かったのだ。


ドカン…

大きな音が響いた。

バンバンと銃声の音も聞こえた。


「ま、あっういあ…ひぁっ」

声にならない声を出す。


キィ…とドアが開く。

白い仮面をかぶった男の人が中へと入ってきた。

「やぁ、君がルルアちゃんかな?」

男がしゃがみ、ルルアの心を覗くようにして言う。

「ま、まま…」

「ん?ままはね、おじさんたちがーー。」

「黙れ」

男の声を遮るようにしてなにかが言った。

その声に、男が黙る。

「あんたなんて、あんたなんか…、粉々になって死んじゃえ!」

すると、男の皮膚が裂け、血が溢れ出した。

その声は、わたしだった。


男が倒れる。

大量の血を吹き出して。


「これ、わ、わたし…」

わたしが…?

自分の口を手で押さえる。


「いやああああああ!」

高い奇声を発する。






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