• テキストサイズ

夢繰り屋 凛 第六章

第4章 図書館では、お静かに。


平日の図書館の夕方は、年配のおじさんが
結構いてビックリした。

奥の方の空いている自習席に座り、
静かに勉強会が始まった。

翔太君の教え方はとても上手くて、
自分の頭の中で、レベルアップ音が聞こえた気がした。

「…翔太君、めっちゃ解りやすいわ。
 家庭教師みたい。」

そう小声で話しかけた私に、

「ほんま?じゃあ、凛ちゃん専用の
 家庭教師やな。」

そう言って微笑んだ。

「じゃあ、やっぱり成績上がったら、
 翔太先生に授業料払わなあかんね。」

お礼に何か好きな物でもご馳走したら
ええかな?とか考えてた私に…。

「ほんなら、体で払ってくれたらええよ。」

なんて言って意地悪そうに微笑んだ。

…ええっと…。

体でって…子供じゃないんやから…
…そういう意味…だよね?

こういう事、サラッと言っちゃう辺り…
言い慣れてるんやろなぁ…。
誰にでも言ってるって事か…。

冗談を真に受けたらイタイ子決定よね。

と…とにかく、サラッと流しとこう。

「も…もう、翔太君。あははは…」

あかん…気持ち悪いくらいの
わざとらしい笑いしか出えへんやん!!
全然流せてないし!!

こっちは、そんな事言われ慣れてないんやもん…
変にドキドキするんやけど!!

こんな時に、サラッと流せない、
自分の恋愛スキルの低さに戸惑っていた。





/ 9ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp