第4章 束の間の幸せ
呆然と固まっていたローがようやく口を開く
その表情はまだ信じられないようで
「ま、待ってくれ。」
情けないほどに声が震える
「主人公と俺が、、!?
HLA型が本当に一致するのか、、、??」
そんな、、そんな奇跡みたいなこと、、
にわかには信じられない
それに、
「それに、、、本当にいいのかよ?!
ドナーにだって、何かあるかもしれないんだぞッ!」
そう、骨髄移植は大変なのはローも知っていた
献血とはわけが違う
医療には想定外がつきものなのだ
ドナーである主人公にだって多大な負担がかかる上に、何もないとは言えない
「いいに決まってるよ!
私、ようやく。ロー、あなたの役にたてる!!」
ローの手をとり、主人公は力強く答えた
その蒼瞳には強い意志と、揺るがない決意が宿っていた
「で、でも、、、でもっ!」
どんなに辛い治療でも、一人なら耐えれる
でも、健康そのものの主人公を巻き込んでしまい本当に良いのだろうか
主人公に何かあったらおれは、、、
「ロー!治るんだよッ!何を迷う事があるの??」
迷うおれに主人公が掴みかかる勢いで、怒ったように叫ぶ
「生きてよっ!!!」
主人公は叫んだ
ハッとした、、、、
おれは
また、、、
間違うとこだった
ローは拳を痛いほど握りしめた
そして力の限り叫んだ
「おれ、生きたいっっ!!!!
おれを、、、!!治してくださいッ!!」
「ロー」
「ロー、、、」
「ロー」
三人が泣いてる姿が目に映った
この三人がいたから、おれは、、、
ローはもう一度叫んだ
「主人公、リリス、コラソン、、、
ありがとうっ!!」
気まぐれに与えられた、嘘みてェな奇跡のせいで
クソガキだった俺は浮かれてた
このあとに起こる、おぞましい悪夢
それがわかってたんなら、、、
俺はこの瞬間に死ねたら
どんなに幸せだっただろうか、、、