第13章 一進一退
――自分達の距離は決して縮まってなんかいない
――万が一にでも、ローに求められるなんてありはしない
――私はこんなに穢れてるのに、、、私は何を、、、、
――何を、血迷っているのだろう
最低だとはわかってる
でも、、、、
あなたの側にいたい
それ以上、言葉が溢れてしまわないように主人公は唇をギュッと噛み締め喉に力を込めた
決して打ち明けられない気持ちが鉛のように重く喉に張り付いて、首を締められたかのように苦しかった
適当に誤魔化せれる余裕なんてまるでなくて、、、、、
主人公は固定された首を辛うじて横にユルユルと降った
そして震える声で、どうにかその言葉を零す
「、、、私は、、あなたの奴隷だから、、、」
そうやって逃げるように視線を落とす以外できなかった
ローの触れる指先がピクリと止まり、鋭い視線がひたりとこちらに据えられたのが、確かめなくてもわかった
確かに空気の色が変わって、冷え冷えとしたものが二人の間を流れていく
ローはその指先を離すと、そのまま一歩分の距離をとった
顔を上げる勇気はもはやない
「、、、そうか。」
押し殺したローの声が、酷く低く耳に届いた
しばらくの間をおいてから、ようやく彼は口を開いた
「、、、、どうやら、俺が間違ってたようだな。」
何を、、、と考える暇もなく次の言葉が返される
「海軍で使われるより、奴隷の方がまだマシってことか。」
一方的に答えを出してしまったローに、主人公は慌てた
しかし、言い訳をしてどうしようと言うのだ
主人公が言った事ではないか
諦めにも似た気持ちでさらに俯けば、すぐに強い力で再び顎を掴まれた
「ッ、、、、!」
「、、、、船には乗せてやる。お前の望む『奴隷』としてな。」
「ロー、、、んッ」
待ってと言う暇もなく、荒々しく唇を塞がれるとすぐに後ろ頭を固定される
「、、、んンッ!!」